MoGraphフィールド概観 by eyedesyn(3)モディファイア

Eyedesyn, フィールド

eyedesyn Youtube Channelより

モディファイアレイヤ 13:50~

モディファイアレイヤはPhotoshopやAfter Effectsにおける調整レイヤと同様の働き方をする。モディファイアレイヤより下のレイヤに対して編集や調整を加える。

「ディレイ」モディファイア  14:15~

モディファイヤには、例えば「ディレイ」のように、エフェクタとしても存在する(MoGraph>エフェクタ>ディレイエフェクタ)働きをフィールドシステムのなかで実現するレイヤもある。

  • モディファイアレイヤの「ディレイ」を選択して、適用。
  • [効果強度 Effect Strength]を「62%」に。

 

  • シーン再生をしながら、円柱フィールドを動かしてどのようになるかチェック。※ディレイエフェクタは時間軸のエフェクタなので、再生しないと効果が確認できない。

 

  • 「ディレイ」モディファイアレイヤを削除。

「ディケイ」モディファイア 14:55~

新しい機能のなかでも面白い効果が得られるのが「ディケイ」モディファイア。「ディレイ」モディファイアに似ているが、「ディケイ」は減衰のブラシを描いた動きの軌跡が描かれるような効果になる。フィールドエリアの外側に効果を与える。

  • 「ディケイ Decay」モディファイアレイヤを追加。

  • [効果強度 Effect Strength]を「87%」に。クローンが元の状態(エフェクタがかかっていない状態)に戻るまでの時間が長くなる。

チュートリアル動画の16:15~17:05で、ビューポートを「上面」表示にして、エフェクタの効果を視覚的に分かりやすく説明している。

  • 効果強度 Effect Strength]を「100%」にすると、クローンは元の状態に戻らずに、エフェクトがかかった状態(100%)にとどまる。つまり、エフェクタが通過したところは、エフェクトがかかった状態をキープする。この方法を使えば、エフェクタをトリガー(引き金)にしたトランジションが可能になる。

「ディレイ」モディファイアの[スプリング]モード  18:40~

  • 「ディレイ」モディファイアを追加。「ディケイ」レイヤの下に配置。

  • 「ディレイ」モディファイアの[レイヤ]タブの[モード]を初期値の「スムーズ」から「スプリング Spring」に変更。
  • まずは、[スプリング]モードの「ディレイ」モディファイアがどのように働くかをチェックするために、「ディケイ」モディファイアのチェックを外す。
  • 「ディレイ」モディファイアの「スプリング」モードの[効果強度 Effect Strength]を「64%」に。

シーン再生しながら、円柱フィールドを動かし、どのようになるか確認。[効果強度 Effect Strength]を変えた場合も見ている。

ディレイが波のように繰り返される(エコー効果)。

しかし、ディレイは一方にしか働かず、シーソーのような行ったり来たりする動きがない。それは値の[クランプが有効になっているため。「クランプ」はフィールドリストの出力値を、0から1の間の値に制限(カラーRGB255、255、255)する。デフォルトで、多くのフィールドがフィールドリストですでに制限されている(リマップタブ参照)が、変更可能(フィールドサブメニュー)。

  • クランプを無効にする。
  • シーン再生しながら、円柱フィールドを動かし、どのようになるか確認。マイナス側の回転(※クランプ時は0~1の回転)も加わって、シーソーのように行き来する動きが出来た。

このタイプのモディファイアやエフェクタでは[クランプ]は重要となる。

モディファイアの重ね掛け 20:45~

  • 「ディレイ」モディファイアを追加。[効果強度 Effect Strength]を弱めにしたいので「37%」に。

  • 2つの「ディレイ」モディファイアレイヤの名前を「ディレイ_スムーズ」と「ディレイ_スプリング」に変更。
  • シーン再生しながら、円柱フィールドを動かし確認。[スプリング]による動きがスムーズになった。

  • 「ディレイ_スムーズ」レイアと「ディケイ」レイアを有効にして、[スプリング]を無効(チェックを外す)にしてみて、動きを確認。
  • すべてのモディファイアレイア(「ディレイ_スムーズ」「ディケイ」「ディレイ_スプリング」)を有効にして動きを確認。

このように、モディファイアレイアもフィールドレイヤ同様、レイヤ合成することが出来る。

[cappucino]ツールでアニメーション 22:50~

円柱フィールドを動かしてアニメーションを作りたい。一番普通のやり方としては、円柱フィールドの[座標]プロパティにキーフレームを打ちキーフレームアニメーションを作成するが、今回はcappucinoツール機能を使うことにする。cappucinoツールはAfter Effectsにおけるモーションスケッチのように、マウスやペンタブレットのペンの動きをキャプチャしてキーフレームアニメーションを作成する機能(手付けやエクスプレッションによるアニメーションをキーフレームアニメーションに変換するモーションキャプチャツール)。

プロジェクトの時間を長めに。チュートリアル動画では[315F]に設定。

ツールメニューから[キャラクタ>マネジャ>cappucino]でcappucinoのウィンドウが表示される。

  • 今回は、[位置]情報のみを記録し、記録範囲を[現在のフレームから開始]し、シーンの終了フレームまでにする([開始フレーム]のチェックは外す・記録内容は[位置]のみにチェックする)。

  • 開始場所に円柱フィールドを配置し、時間インジケータを0Fに移動させ、cappucino画面の[記録開始]を押してキャプチャ開始。円柱フィールドをドラッグしながら移動させる。ドラッグし終わり、マウスボタンを離したところでキャプチャが終了する。

 

二段グリッドのシーン作成

クローンによって構成されている立方体のグリッドを高さが2段でグリッド状に配置されているようにしたい。

  • 「Hemi.Grid.Cloner」と「Holed Cube Cloner」を選択し、簡易エフェクタを適用(MoGraph>エフェクタ>簡易)
  • 新しく作成したエフェクタ「簡易.1」の名前を「Plain.PosY」、もともとあった「簡易」エフェクタの名前を「Plain.R」とする。※簡易エフェクタは英語名が”Plain Effector”。今回は位置(Position)のPosと、回転(Rotation)のRで、それぞれの機能が分かりやすいように名前をつけた。「Plain.PosY」としたのは、Y位置のみをコントロールするエフェクタであるため。

  • 「Plain.PosY」の属性マネージャの[パラメータ]タブで[P.Y.]をデフォルトの「100cm」から「200cm」に変更。ぱっと見は変化がないが、すべてのクローンが200cmY軸方向に移動しているため。
  • [減衰]タブのフィールドリストに[ランダムフィールド]を追加。

ランダムフィールドは、ノイズを元にしたエフェクタ(白と黒の間の値をランダムに適用)なので、[ランダムフィールド]の[リマップ]で[内部オフセット値]などを変えても、高さはバラバラになる。

[量子化 Quantize]モディファイア

  • 「Plain.PosY」の[減衰]のフィールドリストに[量子化]モディファイアを追加する。

  • [量子化]モディファイアの属性の[レイヤ]タブの[ステップ数]で、何段階にクオンタイズするかを定義できる。実際に数値を変えてみてチェック。

[量子化]モディファイアは位置やスケールなどに適用したフィールドだけでなく、色に対してもクオンタイズをかけることが出来る。非常に有効でさまざまな可能性を秘めている。

  • いまは、位置のエフェクタに適用したランダムフィールドを2値化(簡易エフェクタの影響が「0%」か「100%」)したいので、[ステップ数]は「1」にする。これで、2段グリッドになった。

  • グリッドの配列のランダム性は、ランダムフィールドの[フィールド]タブの[シード]の値を変えれば配置が変わる。実際に値を変えてチェック。自分の好ましい配置に。

あとは、実際にアニメーションを再生しながら、エフェクタ・フィールド・モディファイアの値を調整して

(続く:タイムフィールドレイヤなど、フィールド機能の追加説明)