フィールドで頂点マップをコントロールする方法
Cinema 4D by Maxon Youtube Channelより
頂点ウェイト
頂点ウェイトとは、あるオブジェクトにたいして、デフォーマ等の効果を与えるときに、オブジェクト内で、頂点によって効果の影響度をコントロールできる機能。0%(赤色)から100%(黄色)まで指定できまる。※つまり、初期状態ではオブジェクトの頂点はすべて100%。
シーン準備
ここではC4DのコンテンツブラウザにあるHorseBaseというジオメトリ素材を代用した。
ペイントツールを用いる場合
通常の頂点マップ作業であれば、ペイントツール(メニューの[キャラクター>ペイントツール])でマップ作成というのがよくあるケース。
今回は、あとでフィールドを利用することを想定して作業をすすめる。
フィールドによる頂点ウェイト制御
頂点ウェイトを記録(0%)
- ポイントモードにする。
- ジオメトリを選択状態に。
- メニューの[選択>頂点ウェイトを記録]
以下のようにウェイト値をどうするか?というポップアップ画面が出てくる。今回はすべて「0%」で良いので、このまま[OK]する。
すべての頂点が「0%」となった(※ウェイト値は「0%」で赤、「100%」が黄)
- オブジェクトマネージャで、いま作成された[頂点マップ]タグをクリック。
- 属性マネージャを見ると、[フィールドを使う Use Field]の項目がある。チェックを入れる。
以下のように、フィールドがあらわれる。
球体フィールドの追加
球体フィールドを追加する。
追加された。
- モデルモードに切り替えて、フィールドをスケールツールで小さくし調整する。
- フィールドを移動ツールで移動させると、フィールド内のウェイト値が変化することが確認できる。
変位デフォーマの適用
- [変位デフォーマ Dispolacer]オブジェクトを作成。
- 変位デフォーマをジオメトリの子にする。※デフォーマは親オブジェクトとその下の階層に対して働く
変位デフォーマの[シェーディング]タブの[シェーダ]に「カラー」を読み込む。
初期値は「白」である。
変位チャンエルにおける変位エフェクト同様、白い部分はプラス方向に最大変位。
([オブジェクト]タブの[高さ]を「10cm」から「1cm」に変更。)←HorseBaseをジオメトリ素材としている場合は必要なし。いまのままでOK。
- [変位]デフォーマの[減衰]タブを開く。
- [フィールド]のリストに、[頂点マップ]タグをドラッグ&ドロップ。
- この状態で、球体フィールドを移動させると、球体フィールド内で変位されるようになるのが確認できる。
[頂点マップ]タグの[フィールド]タブでフィールドリストに[ランダムフィールド]を追加する。
以下のようになった。チュートリアル動画と形状が異なるのはジオメトリの分割数が少なくデフォーマの効果がうまく出なかったため。
- [頂点マップ]タグの[ランダムフィールド]の合成モードを[最大 Max]から[減算 Subtract]に変更。
以下のように球体フィールド内のみ、ランダムフィールドの効果があらわれるようになった。
ランダムフィールドのランダム効果を他のランダムモードに変えることもできる。
ランダムフィールドの[フィールドレイヤ]プロパティの[フィールド]タブの[モード]を「Random」から「Noise」に変更。
以下のように[ノイズ]の[フィールド]タブの表示が変わった。これで、C4Dの多彩なノイズが扱えるようになった。
ノイズを細かくする場合は[スケール]の値を小さくすればよい。
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このTIPで見てきたのは、ジオメトリの表面にフィールド内でランダム性を伴った凸凹を作成するという作業であった。「フィールド」と「頂点マップ」を組み合わせた。
R20からは、グローイングエフェクト([フリーズフィールド]の「グロー」機能)が備わった。「フィールド」は独立したオブジェクトであるので、今回のように「頂点マップ」「変位デフォーマ」と組み合わせて使用ができれば「発光チャンネル」とも組み合わせることは可能。それらをグローイングエフェクトで以下のように範囲が拡大していくアニメーションが作成できる。
左から「頂点マップ」「変位デフォーマ」「発光チャンネル」