《フィールド》とは何か?(2/3)

2021-03-31Cinema 4D by MAXON, フィールド

www.aixsponza.comによるR20新機能解説動画

フィールドオブジェクトがエフェクタから分離されたことによる恩恵 8:30~11:10

ひとつの同じフィールドオブジェクトを複数の異なる「エフェクタ」「デフォーマ」「頂点マップ」「選択範囲タグ」に対して適用できる。同時に適用も可能。

例1)頂点マップ

初期状態:編集可能にした平面のすべての頂点を選択し、メニューから[選択>頂点ウェイトを記録]、[値]を「100」に。

  • 頂点マップタグを選択。
  • 属性マネージャの[フィールドを使う]にチェックを入れる。
  • [フィールド]のオフィールドリストに球体フィールドをドラッグ&ドロップ

例2)頂点カラータグ

初期状態:編集可能にした平面のすべての頂点を選択し、CINEMA4Dタグの[カラー頂点]タグを追加。

  • 頂点カラーの[タグ]タブで[フィールドを使う]にチェックを入れる。すると[フィールド]タブがあらわれる。
  • [フィールド]のフィールドリストに球体フィールドをドラッグ&ドロップ

例3)デフォーマ

初期状態:平面(編集可能)に簡易エフェクタをデフォーマとして適用(簡易エフェクタを平面の子にし、[デフォーマ]タブの[変形]を「ポイント」に)

  • [減衰]タブの[フィールド]のフィールドリストに、球体フィールドをドラッグ&ドロップ

例4)ボリューム

  • ボリュームビルダーオブジェクトを作成し、ボリュームメッシュ化オブジェクトの子にする。
  • ボリュームビルダーの[オブジェクト]タブのオブジェクトリストに球体フィールドをドラッグ&ドロップ。

例5)選択範囲タグ

初期状態:ポイントモードで、オブジェクトマネージャの平面(編集可能に)を選択し、メニューから[選択>選択範囲範囲を記録]。[ポイント選択範囲タグ]が追加される。

  • [ポイント選択範囲タグ]を選択。属性マネージャで[フィールドを使う]にチェックを入れる。[フィールド]タブがあらわれる。
  • フィールドリストに球体フィールドをドラッグ&ドロップ。

ポリゴンオブジェクトをフィールドとして利用する(ポリゴンオブジェクト・フィールドレイヤ) 11:10~

ポリゴンオブジェクトをフィールドとして利用することが可能です。

作例)「M」をフィールドとして利用

上の例を作る前に、どうやってポリゴンオブジェクトをフィールドとして利用できるか、その働き方を理解するためにまずは以下↓のように平面の頂点カラータグに対して、フィールドで効果範囲を定義してみる。

ポリゴンオブジェクト・フィールドレイヤの基本

MoTextのポリゴン化と一体化

  • MoTextで[テキスト]を「M」に。太めのフォントに。
  • MoTextを編集可能に。
  • オブジェクトマネージャでMoText(ヌル)を[右クリック>子オブジェクトを選択]。
  • 再び「編集可能にする」
  • 右クリック「オブジェクトを一体化+消去」
  • 名前を「M」に変更。
  • 属性マネージャの[基本]で「表示色」を指定。

平面オブジェクトの作成と[頂点カラータグ]の追加

  • 平面オブジェクトを作成。
  • 編集可能にする。
  • 頂点カラータグを追加(オブジェクトを右クリック[CINEMA4Dタグ>その他タグ>頂点カラー])

オブジェクト(「M」)をフィールド(ポリゴンオブジェクト・フィールドレイヤ)として使用

  • 頂点カラータグを選択。属性マネージャで[フィールドを使う]にチェック。

[フィールドタグ]が現れる。

  • フリーズレイヤを削除。
  • フィールドリストに「M」をドラッグ&ドロップ。
  • フィールドリストの「M」を選択し、属性を表示させ、[モード]を「サーフェス」に変更(デフォルトは「ポイント」モード)。

  • 「M」を移動・回転させて、平面と交差するようにする。
  • カラー頂点タグを選択状態にすると、フィールドによって範囲をマスクしていることがわかる。
  • [半径]の値を変えると、どのようにフィールド範囲が変化するかチェック。

これで、ポリゴンオブジェクトをフィールドレイヤとして使用する考え方はわかった。

作例の作成

さきほど作ったポリゴンオブジェクトの「M」はそのまま利用する。

※註:[Subfields]の機能が追加・変更された?のか分かりませんが、チュートリアル動画とは違う方法で進めます(チュートリアル動画では、テキストオブジェクトをフィールド内の数式フィールドの下のレイヤーとして配置していますが、そうはせず、数式フィールドのSubfieldsにテキストオブジェクトをドラッグ&ドロップします。テキストオブジェクトは数式オブジェクトのサブフィールドである点はチュートリアル動画と同じです。)

簡易エフェクタをデフォーマとして使用する

  • 平面オブジェクトを作成。
  • [幅方向の分割数]、[高さ方向の分割数]を「500」に。
  • [Phong]タブで[タグの属性]の[角度を制限]のチェックを外す。
  • 簡易エフェクタオブジェクトを作成([MoGraph>エフェクタ>簡易])
  • 簡易エフェクタを平面の子にする。
  • 属性マネージャで簡易エフェクタの[デフォーマ]タブの[変形]を「ポイント」に変更。これで、簡易エフェクタがデフォーマとして適用される(簡易エフェクタの初期値である「Y軸に100cm移動」する)。

  • 簡易エフェクタの[位置]の[P.Y]の値を「0cm」に、[P.Z]を「15cm」に変更。
  • 以下のように、わずかだけ平面が膨らんだような結果になる。(フィールド値「1」でZ軸方向に15cm移動)。

数式フィールドの追加

  • [フィールドオブジェクト]の右下の三角形をクリックし、メニューを表示し、[数式フィールド]を選択。

  • 数式フィールドをクリックし、属性を表示。
  • [Subfields]タブを開き、「M」オブジェクトをドラッグ&ドロップ。
  • [モード]を「サーフェイス」に変更。

  • [半径]を「200cm」に。
  • [効果を制限]を「外部」に(オブジェクトの外部だけにフィールドが作成される。デフォルトの「なし」の時はポリゴンの内部と外部のどちらにもフィールドは作成される)。

  • [フィールド]タブの数式をに以下のように。

sin(subfields*360*f)

  • [変数]タブを開き、「f」の値を「10」に。この値を変えると波の繰り返しの回数が変化する。

 

数式の意味

  • subfieldsはサブフィールドの値(0~1の値)
  • 「0から1」の値を×360することで「0~360」にして、一回転(360°)に対応させる。
  • f(頻度)←frequency(単位当たりに繰り返される回数)

  • Mを回転させたり移動させたりすると、それに従って簡易エフェクタのフィールド効果が変化することが確認できる。