C4D【反射チャンネル】1:基本
C4Dのマテリアルの主なアップデート
- R16…システムが一新される。
- R17…Substanceアセットのサポート。
- R19…GPUレンダラーが導入。PBRマテリアル・ライト搭載。
- R20…ノードベースによる編集。
R16以前のマテリアル機能もレガシーとして残っている。このため、レガシー機能と現機能が混在しているのが、C4Dマテリアルの一番理解しにくい点。レガシー機能は、物理的計算モデルとは異なるものの簡易に疑似的なマテリアルを作成できることからレンダリングコストにおいて有利な面があり、しばらくは残るものと考えられる。
Cinema4D by Maxon Youtube Channelより
反射チャンネル Reflectance Channel
レイヤーシステム
反射チャンネルはレイヤー構造にすることが可能。
まず、レガシー機能として残っている[デフォルトスペキュラ]を削除する。
以下のようになる。
[追加]ボタンより、新しいレイヤーを追加できる。[追加ボタン]をクリックすると、追加できるレイヤーの反射モデルが表示される。レイヤーはいくつでも追加できる。
- [異方性 anisotropic]…金属のヘアライン加工を表現できる。異方性反射。
- [Irawan(織布 Woven Cloth)]…布の表現。シルクからジーンズ地まで。
反射チャンネルの基本プロパティ
- 反射チャンネルの基本プロパティ
- チュートリアルでは、「GGX」を選択。※Beckmannとの使用場面の違い→http://popohori.seesaa.net/article/444943006.html
表面粗さ Roughness
0%で、表面がつるつるの表面となり反射も鏡のようになる。100%では拡散反射のようになる(ランバートマテリアル)。
表面にノイズがのるのが気になる時は、[レイヤサンプリング]の[サンプル分割数]の値をあげる(例:初期値「4」から「8」に)と滑らかになる。
鏡面反射強度 Reflection Strength
周囲環境をどれだけマテリアルに写りこませるか=反射させるか(下図では[表面粗さ]はデフォルトの10%)
スペキュラ強度 Specular Strength
スペキュラハイライトの強度。[タイプ]や[表面粗さ]にサイズ等の見た目が依存する(回避するにはタイプを「スペキュラブリン/Phong(レガシー)」に)。
下図では[表面粗さ]が「50%」。[鏡面反射度]は「10%」。
レイヤカラー
R16以前の拡散反射のパラメーター。詳細はC4D【反射チャンネル】2:レガシー機能で説明。
レイヤフレネル Layer Fresnel 2:15~
フレネル反射率…角度を考慮した鏡面反射の反射率。「屈折率」と 「光が物質に対して入る角度」の 2 つによって決まる。ヘルプに実際の画像一覧あり。
SIGGRAPH 2016 の “Recent Advances in Physically Based Shading (Naty Hoffman)”より
C4Dでは、フレネル反射率がプリセットとして用意されている(選択すると、自動的に[屈折率]が決まる)。
例)PET(ポリエチレンテレフタレート)を選択すると反射率「1.575」が自動的に入力される。